現状を嘆いている時に考え方を見直す。『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』
萩野弘之著『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業ーこの生きづらい世の中で「よく生きる」ためにー』を読んだ感想です。
最近は、現状を嘆くのが趣味ってくらいに毎日鬱々としていたので、本を読んで心を軽くする考え方を学ぼうと読みました。
心を軽くする考え方
「良い会社にも入れてない、年収も低い…今の自分って惨めだな」「人生成功してる人が羨ましいな」と現状を嘆いている時どう考えれば良いのか、学べました。
①コントロールできるものとできないものを区別する
自分でどうにかできることとできないことを区別しましょう。
自分でどうにかできるものは、本では「判断、意欲、欲望」などの自分の意思のみであるとあります。
反対に、コントロールできないものは、「他者の評価、貧乏、病気、死」などです。
アドラー心理学でも、「課題の分離」ということが言われますよね。
「多くの財産や良い会社に入ること」は、自分でどうにかできることじゃないか?と考えがちですが、その時の環境や運によって左右されるものなので、自分でコントロールできるものとは言い切れません。
自分の現状がこうなのは全部自分のせいだと考えていましたが、社会の影響は大きく、自分だけでどうにかできるものではないということです。
②あなたが持っているものは「一時的に貸与されたもの」
財産、家族、生命などは、自分が所有しているものではなく「一時的に貸与されたもの」ということ。
そんな考え方があったのか!と思いました。
自分たちの家、お金、洋服、本など…当たり前に自分のものだと考えるのが普通です。
これらは一時的に神から「与えられたもの」であり、時期が来れば神に「お返しします」。
年収や財産を自分だと思わないことも大事です。
かっこいい車を持っている、豪邸を構えている、高級ブランドの服を身につけている、自慢の家族…これらはその対象に価値があるのであって、自分自身ではありません。
真に自分といえるのは、自分の「意志」のみです。
③すべては「神の配置」によるもの
私が今ここにいるのは、すべて「神の配置」によるものと考えます。
人それぞれに役割が与えられており、それを精一杯演じるのが自分の役目です。
自分の手で変えることのできるものは何か、反対に受け入れなければいけないことは何かを見極めましょう。
今を受け入れて生きる
過ぎてしまった過去、自分の性格や境遇、他人からの評価などは、自分でどうしようもできません。
他人から「お金持ちだと思われたい」「賢い人だと思われたい」など望んでも、それを決めるのは他人です。
「自分が成し遂げたいことは何か?」「自分はこれが好きで楽しんでる」と、自分の内面に目を向けることが大切です。
他人からの評価ではなく、自分の価値は自分で決めることが必要なんだなと感じました。